劇場で鑑賞した感想記事です。映画1作目はテレビで視聴済。視聴後に原作小説を読みました。ネタバレはタブで閉じてあります。見たい方だけ開いてください。
事前に観ておくとより楽しめる作品、関連作品
閃光のハサウェイ キルケ―の魔女はガンダムシリーズの一つで、時系列的につながりのある作品がいくつかあります。事前に観ておくとより楽しめる作品を優先順に紹介します。
「閃光のハサウェイ」(前作)
キルケ―の魔女は3部作の2作目です。1作目は直接的に繋がっているので最優先で観ておいた方がいいです。
「逆襲のシャア」
閃光のハサウェイは「逆襲のシャア」の12年後が舞台です。ハサウェイが見る幻影の少女クェスは何者か、トラウマを負った原因が描かれています。観ておくとハサウェイというキャラのバックボーンが理解できるようになりますので2番目におすすめします。劇場版作品なので時間的にも観やすいです。
戦闘シーン
本作の戦闘シーンは他のガンダムシリーズとは全く異なる映像体験ができます。ヒロイックに描かれがちなガンダムですが、本作では武器を構えてポーズをとったり、殺陣っぽい動きは一切しません。「本気で相手を撃墜しようと攻撃を仕掛ける」し「被弾しないように必死で回避運動をする」ように描かれています。徹底してリアルなんですよね。「モビルスーツが実際に戦闘をしたらきっとこんな風になる」と強く感じさせてくれます。ビールサーベルの熱がコクピットに迫ってパイロットが逃げようと慌てるところは「同じ状況ならそうなるかも」という怖さがありました。
クスィーガンダムの飛行音、ビームライフルの発射音、爆発などの迫力が重く響いて、かっこよくも恐ろしさを感じました。これだけで映画館で見る価値があります。
コックピット越しに周囲を見回したりモビルスーツが飛行する場面では音響の良さが相まって自分がその場にいるかのような臨場感がありました。クスィーガンダムがミノフスキードライブの飛行音かなり好きです。
そして、クスィーの特徴であるミノフスキードライブを使った独特の動きも見どころです。
逆さまの状態でスイスイ空中を飛び回って戦闘する姿はこれまでのモビルスーツの動きと一線を画します。
画面が暗かったりコックピット越しの映像でモビルスーツの動きが見えにくかったりします。でもそこが戦いの恐ろしさを感じさせてきます。
見ていたら手に汗かきました。
会話パート
マフティー(リーダーと組織の名前が同じみたいです。ここでは組織の意味です)の一人一人が背景ではなく一人の人間として描かれていたところが好きでした。組織をいろんな人が仕事をしながら運用していることがさりげなく丁寧に描写されています。
メカニックの歯が抜けた人のキャラがなんか良かったです。
ハサウェイもリーダーではあるけどカリスマ的なそれではなく、どちらかというと周りに心配されたり侮られたりしながら踏ん張ってる感じがしました。
人によってマイナスになるかもしれないポイントも書いておきます。
情報量が多くて「分かってる前提」みたいなセリフが多いので正直初見で全部は把握しきれないところです。マフティーの作戦の狙いと危険性、連邦軍の動きなど?を浮かべながら聞いていました。
でもハサウェイ、ギギ、ケネスをメインにした人間関係は分かりやすく描かれているので本筋を追うのにストレスは感じませんでした。分からんから流してまた復習しようかくらいのスタンスで観ても面白かったです。頭の良い人はすっと理解できるのかも、です。
凄惨さ
作中のある拠点を巡るシーンでは凄惨な出来事が様々に描かれていました。
非常に嫌な気持ちなる一方で、軍事力という暴力を背景にした人間関係が生じればそうした問題は起きるだろう、というリアリティもありました。
ただ、これは過剰にピックアップするテーマでもないので視覚的には抑えめな表現だと感じました。描き方によってはもっと見ていられないものにもなるでしょうが、直接的なグロさは強くありません。
もう一度観たいか
観たいです。できれば劇場でもう一度観たい。
主な理由は劇場の迫力で戦闘シーンを観ること。あとは、メインで会話シーンは情報を把握しきれなかったところの復習もしたいです。
3作目が公開されたら必ず劇場でまた観たいと思います。次が楽しみです。
このクオリティを保ちつつ、なるべく早く完結を見たいです。
→結局4回観ました。IMAX、重振、4DXそれぞれ良さがありました。
ネタバレありの感想
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・ヴァリアント(マフティーの船)が撃沈されたところはショックでした。
クルーが生き生きと描かれていただけに…。しかも撃沈シーンは描かず、連邦に発見された描写とケネスのセリフだけで済まされていたので、「ほんとに沈んだのか?艦長とか好きだったのに死んでしまったのか??」とネットを漁ることになりました。
「連邦軍も沈む船から逃げ出すものを殺したりしない」というセリフがありましたので、生き延びたクルーがいる可能性があるところが僅かな救いでした。ダバオで市街地に遠慮なくミサイル撃ち込んでいた連邦軍を考えると心配な要素でもありますが…。
・遭遇戦の描き方と味方の死
夜空にビームと爆発の描写の後何かが落下して地面で火災→後から来たハサウェイが「なんで燃えてる?」→「…味方の機体燃えてる…」の流れが悲壮。
味方が撃墜されるシーンがこんな風に描写されるとは。
上二つのエピソードからマフティーが組織的に追い詰められていく閉塞感も感じさせられました。
・捕虜の反応
自分たちが拷問していた相手の仲間に引き渡されそうになったときに「それだけはやめて」と懇願するシーンも印象的でした。それだけ酷いことをした自覚があるというのはやりきれない話です。
一方でそれを受けてハサウェイは安易な報復を選ばないところも考えさせられます。
・小説版になかったアリュゼウス戦
飛行形態での戦闘はドッグファイト感がたっぷりあります。マフティー陣営が地上に仕掛けたトラップを受けたりして終始劣勢のアリュゼウスですが、クスィーの攻撃をかわしてハサウェイを驚かせるシーンもあり、パイロットのレーンが実践慣れしてきた印象を強めます。
そして最大の目玉はアリュゼウスの外装を外して登場する量産型ニューガンダム。
シェルフノズルがフィンファンネルのように見えることから、ハサウェイにアムロを想起させ、逆襲のシャアでの彼のトラウマであるクェスの死とその後のチェーン撃墜の罪がフラッシュバックするシーンはハサウェイの心情を理解する上で効果的な演出になってました。逆襲のシャア単体だとハサウェイはチェーンを撃墜してしまったことをどう感じていたのか分からなかったので、罪の意識を持っていたことが分かったのは個人的に良かったです。
「父さん、父さーん」で終わっていた逆襲のシャアでは正直ハサウェイのことは好きではなかったので。
アムロとシャアのセリフの応酬を再現するところはファンサービスとストーリー上の演出がかみ合ってテンションが上がります。「俺たちと地球の敵と戦った男の息子が」のセリフは長くて嚙みそうでちょっと笑えましたけど。
予告だけ登場したバルカン連射のニューガンダムはこういう形で出してくるところがにくいですね。
IMAX、重震シアター、4DXの違い
※料金は劇場によって異なる可能性があります。
<IMAX>
料金は通常+700円
シートを変更するとさらに追加料金が必要です。
私はシートは通常で見ました。劇場が非常に広く、スクリーンも大きくて見やすかったです。スクリーン自体が湾曲しているのも特徴です。
閃光のハサウェイは細部まで作り込まれた映像と音が魅力の作品でもあるのでIMAXで観たら充実の映画体験ができました。
2度目の鑑賞をIMAXにしたので1度目で見れなかった部分にフォーカスしながら見ました。
その意味でも高精細なIMAXは綺麗に見れました。
<重震シアター>
料金は通常+200円
底から響くような音が振動として伝わります。
劇場は大きくも小さすぎもしせず、スクリーンは普通のサイズでした。
体で音を感じたいならこちらでしょう。追加料金も手軽です。
3度目の鑑賞。
<4DX>
料金は通常+1,100円
シートがグイグイ動くのでモビルスーツ戦を体験するアトラクションとして抜群の環境です。遊園地のアトラクションと考えれば料金は高くないと感じます。
ミサイルの爆撃を受けるシーンは振動が加わることで迫力が増して、他の環境とはまた別の映画体験ができます。
戦闘シーンではコクピットの揺れに連動していたりとにかくシートが良く動きます。終盤のシーン絵は足をつけてひじ掛けに手をつけておかないと体がずり落ちそうになるレベルでした。
ポップコーンを買った人は会話パート中に食べましょう。戦闘が始まるとポップコーンこぼすと思います。
4度目の鑑賞。
動きが多いためか、終盤お尻が少し痛くなりました。座り方を変えながら見るといいかも。
思い返すとIMAX用のシートは痛くならなかった気がします。
<総評>
アトラクション的に楽しみたいなら4DXがおすすめです。戦闘シーンの激しさをこれでもかと体感できます。
細かいところをよく見たいならIMAXが良かったです。
手ごろな料金でいくなら通常版か重震シアターがいいです。
どの環境で観てもそれぞれに違った良さがありました。これは本編の映画の作り込みの凄さがあったればこそだと思います。

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