リマスター版をクリアしたのでPS版との違いを踏まえて記事にします。あくまで私見です。感じ方は人それぞれと了解の上閲覧ください。
ラムザ一行の生死
PS版との最大の違いはラムザ達の生死が明確に描かれたことです。リマスター版発売前に、製作者の松野氏によりラムザ達はラストバトル後も生きていたことが語られていますが、今回ゲーム内でそれがはっきりと示された形になります。
脱出不能のラストバトル場から地上に戻れたのは聖石の力によるものでした。
リマスター版で追加されたセリフ
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ラストバトル終了後から記載。追加や変更のある場合に「新」の欄に記載しています。
新 旧 聖石よ、今こそ!(ラムザ) 兄さん、私たち――これからどうなるの?
もう元の生活には戻れないよね――
異端者だからね――ここにういても追われるだけだ
だから、――ふたりで旅に出よう
ふたりで?
僕らは使命を果たした――
災いの元凶たる”魔”を退治したんだ
これからは、大空を飛ぶ鳥のように自由に生きるのさ神父「…大いなる父の祝福を受け、汝の肉体は大地へ戻らん。 願わくば、聖アジョラのご加護により、アルマ・ベオルブの魂を至福の地へ導きたまえ―― 願わくば、聖アジョラのご加護により、アルマ・ベオルブの魂を至福の地へ導きたまえ……、ファーラム…。 一同「…ファーラム。 弔問客「…まだ若いのに。残念なことだ。
(便宜上Aと表記)弔問客(B)「一族が皆、逝ってしまっただなんて―― 弔問客「兄妹が皆、逝ってしまったなんて…。
(Bと表記)弔問客(C)「――末弟のラムザは墓にも入れてもらえないとか。異端者だから仕方ないとはいえ、嘆かわしいことだ―― 弔問客「…末弟のラムザは墓にも入れないとか。嘆かわしいことだ…。
(Cと表記)弔問客(B)「300年続いたベオルブ家もこれでおしまいね。時代の移り変わりを象徴するようだわ―― 弔問客(B)「三百年続いたベオルブ家もこれでおしまいね…。 (弔問客が去り、オーランとバルマウフラが現れる。バルマウフラは手に花束を持っている。) 宮廷占星術師オーラン「遅くなったな、ラムザ―― 占星術師オーラン「…遅くなったな、ラムザ…、アルマ…。 「もっと早く会いに来ようと思っていたんだが、人目が厳しかったんでね―― 「もっと早く会いに来ようと思っていたんだけど人目が厳しかったんでね…。 「ディリータはオヴェリアと結婚したんだ――王位の禅譲を受け、新たな畏国王となった。 「ディリータはオヴェリアと結婚したんだ…。 「平民出の若者が混乱を平定し畏国に平和をもたらす――ついにはプリンセスと結ばれ新たな国王となる―― 「平民出の若者が混乱した畏国に平和をもたらし、ついにはプリンセスと結ばれて新たな国王となる…。 「――後世まで語り継がれる英雄譚の誕生だな。 「何百年も民衆の間で語り継がれる英雄譚(えいゆうたん)の誕生だ…。 「ディリータはきみが言ったように、根は良い奴なのかもしれない―― 「ディリータはおまえが言ったように、根はいいヤツなのかもしれない…。 「彼女がミュロンドの刺客とバレた時、あいつは彼女を殺したように見せかけ城外へ逃がしたんだ。 「彼女がミュロンドの刺客とバレた時…あいつは彼女を殺したように見せかけて城外へ逃がしたんだ…。 「ヴォルマルフに利用されている彼女に自分の姿を重ねたんだろうな…。 宮廷魔導士バルマウフラ「そろそろ隊へ戻る時間よ。先に行ってるわね―― (バルマウフラが立ち去る。墓を振り返るオーラン) 宮廷占星術師オーラン「義父上は――義父上の最期は勇敢だったか――? 「義父上は……、義父上は勇敢に戦って死んだのか? 「また機会をみて、ここへ来るよ。じゃあな、ラムザ。 「…また、来るよ。じゃあな……。 (立ち去りかけ、墓を振り返るオーラン) 「なぁ、本当に死んじまったのか? 「…本当に死んじまったのか? 「オレにはおまえたちが死んだなんて信じられないよ。だって――そうだろ――? 「…オレにはまだおまえたちが死んだなんて信じられないよ。だって…、そうだろ…? (チョコボに乗ったラムザとラムザが現れる) 宮廷占星術師オーラン「え!? 占星術師オーラン「!! (走り去るラムザとアルマ) 宮廷占星術師オーラン「待ってくれ、ラムザ!アルマ! 占星術師オーラン「待ってくれ!ラムザッ!アルマッ! (バルマウフラがオーランのもとに戻ってくる) 宮廷占星術師オーラン「生きていた!生きていたんだよ!ほら、見えるか!あの姿が!! 占星術師オーラン「…生きていたんだ!生きていたんだよッ! 「――ありがとう、ラムザ。 「…ありがとう。 「また、いつかどこかで――、会おう――! (場面暗転) もう僕らを縛るものは何もない――
ベオルブの名を捨て、ただひとりの人間として生きるんだ”運命”とも距離をおいて、己の道を進むことにしよう自由に――生きる――?
そんなことができりょうになる――?大丈夫さ、僕らにはまだ時間がたくさんある
いずれ、僕やおまえにも、新たな友人や家族ができるだろう
子供ができたら、いつか教えてあげよう、この冒険を
そして、この冒険譚は語り継がれていくんだよ――その後、ふたりの姿を見た者はいない―― 二人の姿を見た者はいない・・・ 後にオーラン・デュライはこう述懐している… 人間は何に幸福を見いだすのだろうか?何のために今を生きるのだろうか? そして、何を残せるだろうか? ただ、わかることは―― 彼こそが真の勇者であった… 後日、オーラン・デュライは自分が見聞きした出来事を 5年もの歳月をかけてまとめあげた… 執筆された”デュライ白書”は翌年―― 新たな教皇を選出するクレメンス公会議の場で公開されるが 真相の暴露を恐れた教会は その場でオーランを逮捕すると”異端者”として火刑に処した… その後、回収された”デュライ白書”は―― 数百年もの間教会の手により隠匿されることになる… しかし、私は真実を知ることができた… 今こそ彼の名誉を回復しよう… 彼の生きざまを若い世代に伝えるためにも… ブレイブストーリー著者
アラズラム・ジェノミス・デュライブレイブストーリー著者
アラズラム・デュライ・ラムザが聖石の力を使って地上に生還したことが明らかになりました。
・ラムザとアルマのセリフが追加されたことで彼らが生きていて旅に出たことが示されました。
・仕草のみだったバルマウフラにセリフが追加されました。
・オーランが占星術師→宮廷占星術師に。
ディリータとオヴェリアの生死
公式見解は次の通り(2019年松野氏のインタビュー記事より)
・両者ともあの場では死んでいない
・その後オヴェリアは死亡し、ディリータは孤独に治世を行った
二人とも思いっきり刺されていましたが、生きていたんですね。刺された描写から、オヴェリアはその場で死亡、ディリータは生きていたと思っていました。
真の英雄は誰か
・イヴァリースの歴史上の英雄はディリータ
・その陰で陰謀と戦った英雄がラムザ
以上がFFTで語られる明確な英雄です。ディリータとラムザという二人の対比の物語がFFTの本筋ですね。
しかし、私はラムザ生存説を踏まえて考えると最も不憫な英雄という意味でオーランこそ真の英雄ではないかと思いました。
理由はそれぞれが得たもの、失ったものの比較からです。
| 得たもの・守ったもの | 失ったもの | |
| ディリータ | ・イヴァリースの王座 ・能力主義社会の土台 | ・信頼できる相手 ・愛情(オヴェリア) |
| ラムザ | ・信頼できる仲間 ・家族(アルマ) | ・大貴族としての地位、権力 ・本名(異端者として公に表に出られないという意味で) |
| オーラン | ・ラムザ達の名誉 ・真実を世に公表すること ※数百年後に | ・自分の命 ・社会的名誉(異端者として火刑にされたため) |
ラムザ、ディリータは生存。オーランのみデュライ白書公表後に処刑されています。ディリータは他人を欺いてでものし上がり王座を得たものの、もう一つ欲していたもの(オヴェリア)を失っています。異端者として「ラムザ」としての人生を失ったラムザですが、こういっては何ですが火刑にされたオーランよりは報われているんじゃないかと。
そもそもデュライ白書の内容は、オーランが見聞きしたこととされているので、教会の腐敗だけでなくディリータにとっても都合が悪い事実が色々入っているはずで(シドの身代わりの件とか)、そうなればディリータが守ってくれるわけもなく、公表することで自分の命が危なくなることはわかっていたと思われます。
公表しても自分の身が危なくなるだけで守ってくれる後ろ盾もない状況で、それでも本書を公表したオーラン。結果異端者として火刑にされて数百年汚名を着せられることになってしまったわけです。おそらく子孫であるアラズラム(姓がデュライであることがエンディングで明かされる)が真実を解明してくれて最終的には報われたといえるのかもしれませんが、ラムザやディリータと比べてやっぱりかわいそうだなと思ってしまうんですよね。
リマスター版で追加されたラムザのセリフ
「僕らは使命を果たした――
災いの元凶たる”魔”を退治したんだ
これからは、大空を飛ぶ鳥のように自由に生きるのさ」
希望を感じさせるラストです。さわやかで良いです。しかし、片やオーランは・・・。と思ってしまうのは私だけでしょうか。
ちなみにオーラン関連のED後の流れは次のとおりです。
・獅子戦争の真実を5年かけて執筆。デュライ白書として完成。
・完成の翌年、クレメンス公会議で公開。その場で教会に捕らえられて異端者として火刑に。
・回収されたデュライ白書は数百年間教会によって隠匿される。
・歴史学者アラズラムがブレイブストーリーを執筆。ラムザやオーランの名誉が回復される。
時系列で考えると、オーランはED後6年度に火刑に。ディリータは孤独に治世を送る。ラムザとアルマは新天地(?)で生きた。という感じになります。
公式がどうであれ、私的にラムザ死亡説の方がしっくりくる
ラムザ生存説をネットで見るまで私はラムザ達は死んだものと思っていました。エンディングのラムザとアルマはオーランの見た幻という説です。死亡したと解釈した理由は次のとおりです。
ローファルに魔法陣を破壊されて地上に戻る術がなかった
→ローファルがそう言ってるんだからそうだろうと。ローファルが死に際に力を振り絞って魔法陣を破壊した描写から、脱出は不能と思っていました。しかし、この点は聖石の力で解決するというのがリマスター版で示されました。この場合は「死都ミュロンドの崩壊から安全な地上へ脱出すること」が願いとして聖石が発動ということですね。リマスターでは急にラムザが「聖石よ今こそ!」と叫んで発動するので驚きました。何が驚いたって、聖石の発動するパターンって、死にかけてルカヴィになるか、ラファの時みたいに死にかけた人を救いたいっていう「切実な状況」だったので、こんな風に能動的に悲壮感もなく使えるとは思わなかったんです。逼迫した状況ではありかもしれませんが、なんか必死さにかけるというか・・・。でも、公式がこうである以上、「聖石ってそういうもの」と納得するしかないですね。ちなみに、リマスター版では、ラムザが聖石の加護を得ているというセリフが追加されているので、適性のあるラムザだから発動しやすいのかもしれません。
オーランの呼びかけに応じないラムザ達
→EDでチョコボに乗ったラムザとアルマはオーランの呼びかけに応えず去っていきます。生きているなら喋らないのは逆に不自然で、演出なのかもしれませんが幻ではないかと思う要員の一つでした。
命がけの行動を起こしたオーランにラムザが何もフォローしていない
→上にくどくど書いているオーランのくだりです。文字通り命がけでラムザ達の潔白と真相の暴露を行ったオーランに対して、ラムザ達が生きていたら何か行動を起こさないのは不自然だと感じました。音信不通になってたのかもしれませんが、それはそれで冷たいような。別人として手紙のやり取りするなりできそうなものです。
そして、これはプレイヤー視点の話になりますが、ラムザ達が生きていたなら主人公の悲劇性が薄まって割と平和なハッピーエンドに見えます。片や火刑にされたオーランは悲劇そのものという終わりで全体としてアンバランスに感じます。「ラムザ達は身分を変えてどこかの地で生きていたんです」めでたし。というのなら、いっそのこと「オーランはデュライ白書を書くだけ書いて公表せずに数百年後に子孫のアラズラムが白書を発見、公表した」という形でも良かったのではないかと。身も蓋もない言い方ですが、オーランを死なせるならラムザも死亡のままの方がしっくりきます。
駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

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